軽貨物

過積載を考える

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ブログをご覧いただきありがとうございます。y.a(@atomrise60)と申します。

 

軽貨物事業で独立して9年目、色々な仕事を組み合わせて自由気ままに生きているフリーランス軽貨物ドライバーです。

 

繁忙期を迎えた軽貨物業界、コロナ禍の流行も昨年よりはだいぶ落ち着きを見せており、どの案件もこの時期は荷物で溢れ返っているかもしれません。

 

その中で件数や荷量が爆発したりするとまず積めるかどうかを考えると思います。自分が持っていく荷物の「大きさ」や「物量」を気にすることはあると思いますが「重さ」はどうでしょうか?

 

重さに関してはそこまで気にすることは少ないかもしれません。私も正直なところそこまで気にすることはありませんでした。

 

ただ実際に過積載状態で運行してみると分かりますが、そのまま運転するのにはかなりの危険が伴います。

 

そこで今回は軽貨物事業だけではなく運送業全体で起こりがちな過積載について記事にしていきます。是非最後までご覧ください。

 

この記事でわかること

過積載とは

過積載になりやすい案件

過積載の対処法

 

過積載について考える

皆さんは自分が乗っている車の最大積載量をご存じでしょうか?これは人の重さを除いた最大に車に積むことが出来る重さになりますが、私が普段乗っているハイゼットカーゴは最大積載量は350キロまでとなっています。

 

過積載とは簡単に言うと、その車両に定められた最大積載量以上の荷物を積んで運行することで、実は非常に危険なことなのです。

 

荷主さんの中には最大積載量の知識が無い方も結構多くいらっしゃるみたいで、車に荷物が全部載ればとりあえずOKみたいな考えの方も多く見られます。

 

実際に私も用意されていた荷物を積んでいざ出発したら車が物凄い重く感じ、何かおかしいと思ったので荷物をざっくり計算したら全部で600キロ位あったので、慌てて元請けに電話して対応してもらったということもありました。

 

特にマッチングアプリなんかの場合、事前に荷姿や荷物の重さが分からず、現地に行って初めて気付くことも多いと思います。

 

もしかしたら過積載に気付かずにそのまま運行してしまう可能性もありますし、過積載だと分かっていても今回だけお願いなんて言われるかもしれません。

 

我々のような個人事業主のドライバーはやはり弱い立場になりやすいと思います。新交通三悪シートベルト非着用路上駐車過積載)と言われているのであれば個人的には元請けや荷主側にも積載を守らせるように徹底するべきだと思います



何が危険なのか

実際に過積載と言われて何が危険なのかパッと思い浮かばないかもしれません。実際に運行して感じたことを書いていきます。

 

・車の挙動が明らかに変わる

最大積載量をオーバーをしているときは車の挙動が明らかに変わります。アクセルを踏んでもスピードが出にくい、坂道を登れない、ブレーキが利かない、段差を感じやすいなど様々です。

 

明らかな積載オーバーの場合車体がかなり沈むので、外見を見ただけでも恐らく一目で分かると思います。

 

積む前に気付くのがベストですが、個口は多いけど荷物が小さかったり、積み込みの際に手伝ってもらったりすると全部でどのくらいの重さになるのか見当が付かないこともあります。

 

また、アプリ系の案件の場合重さや品物の詳細などが記載されていないことが非常に多いので、実際に現地に行ってからや積み込んでみるまで分からないことも多いです。

 

その場合そのまま運行するのは非常に危険なので、サポートや荷主に連絡や相談をして積載可能な分のみ配送したり、台数を増やしてもらうなどの対応をお願いしましょう

 

・事故に合うリスクが格段に上がる

過積載に伴って事故に合うリスクも格段に上がります。

 

何かを踏んだ拍子にタイヤがパンクしてしまったり、障害物をよけるために急ハンドルを切ったらそのはずみで横転してしまったなどあり得ないような事故も考えられます。

 

また、ブレーキがかなり効きにくくなるので、いつもの感覚でブレーキを踏んでしまって間に合わず追突してしまったり、とっさの急ブレーキが困難になるかもしれません。過積載状態によって本来避けられるはずの事故が避けられなくなってしまいます

・違反の対象になる

事故を起こさなければ大丈夫と思っているかもしれませんが、過積載は立派な道路交通法違反です。軽貨物事業の場合、知っている知らなかった関係なく積載オーバーした重さにより違反点数と反則金が科せられます

 

違反点数と反則金

  • 最大積載量の1,5倍未満       1点    25000円
  • 最大積載量の1,5倍以上2倍未満  2点    30000円
  • 最大積載量の2倍以上         3点    35000円

これにプラスして過積載状態での運行を解消するため、警察官の指示に従ってその場で積んでいる荷物を降ろさなくてはいけません。荷主側からすると時間的にも料金的にも大幅なロスになります。

 

また過積載はドライバーだけでなく事業者や荷主も罰せられます

 

事業者の場合は「車両停止処分」や最悪の場合「事業許可の取り消し処分」の可能性があり、荷主や元請けの場合知ってて過積載で運行させた場合で何度も繰り返すと警察署長から過積載の「再発防止命令」が出され、この命令を無視して過積載での運行を続けると6カ月以下の懲役または10万円以下の罰金が科せられます

引用元➡国土交通省「過積載は、荷主にも罰則が適用されます!!」

 

過積載になりやすい案件

軽貨物事業の色々な案件の中で私が特に過積載になりやすいと感じる案件を考えてみました。

・飲料系

軽貨物の案件で一番過積載になりやすいのが酒類や飲料の配達ではないでしょうか。ビンや飲料のケースが増えるとあっという間に最大積載量位の重さになるなんてこともざらにあります。

 

その中でも特にウォーターサーバーで使用するボトルの配送なんかだと1本7キロ~12キロ、物によっては20キロ近くになる物もあります。それでもボトル配送の人の車を見ると軽バンに満載に積んでいる人を多く見かけます。

 

1日に何十件も回るわけですから、積めるだけ積んでセンターとの往復の時間を減らして出来るだけ配りたいと思うのが正直なところだと思います。

 

歩合の場合だと荷物を積めるだけ積んで運行しないと稼げなくなりますし、日給案件でもある程度件数をこなさないといけないので、センターとの往復の回数を減らさないと配達自体間に合わなくなるのではないでしょうか。

・建材

建材も大きさの割にかなり重量がある物が多いです。

 

そうなると満載にした時に積載をかなりオーバーしてたなんてことも起きてくると思います。

 

ただ、会社によっては伝票に品物の重さを記載している所もあるので、そうなると荷物の総重量が一目で分かるので安心出来ます。

・紙類

なんであんな薄っぺらい物がと思うかもしれませんが、印刷物などの紙類は油断しているとかなりの重さになることが多いです。

 

紙はまとまるとそこそこの重量が出ます。それに加えてチラシサイズだと荷姿自体はかなり小さいので車に沢山積むことが出来ます。

 

荷室の半分位しか埋まってないのに最大積載量を余裕で超えることもあるので、印刷物を積み込む際は必ず何キロの印刷物がいくつあるか確認してから積むようにしましょう

車両タイプによって最大積載量が異なる

営業ナンバーを取得出来る車両が全て最大積載量が350キロに定められているわけでは無く、その車種やタイプによって最大積載量が変わって来ます。

 

最初に車を選ぶ際に軽バンからスタートする方が多いと思うので、軽バン3タイプで最大積載量を比較してみました。積載量の表記は全て2名乗車時の数値になっています。

 

ハイゼットの場合、ターボモデル以外は350キロまで積載可能ですが、ターボモデルは200キロまでになっています。

エブリイは全てのモデルで350キロまで積載可能です。

N-VANは+STYLE FANシリーズの4WDタイプが300キロその他のタイプは350キロまで積載可能です。

 

ほとんどのタイプが350キロまで積載可能ですが、いくつかのタイプは積載量が変わってくるので、もしこれから車両購入を考えている場合はその辺りも考慮しながら情報収集するといいかもしれません。

 

ちなみに軽トラックの場合すべてのメーカーで最大積載量350キロまでになります

 

断る勇気も大切

車を1台増やせばその分運賃も高くなります。荷主側も過積載なのは分かっていてもより多くの利益を出すために知らんぷりしてやっている所も多いと思います。

 

こちら側の対応としては、まず明らかな過積載の場合は取引先や元請けに増車の相談や積めるだけでもいいかの相談をしましょう。

 

もしそれで嫌な顔をされたり過積載での配送を強要するような取引先や元請けだった場合は事故が起きてしまう前に思い切って離れてしまうことを考えた方がいいかもしれません

 

仕事よりまず自分の身が大切です。1人1人の断る勇気が過積載というものを無くしていくきっかけになっていくと思います。



まとめ

この記事についてまとめてみました

過積載状態での運転はとても危険

知らなくて運行しても罰則がある

運行を断る勇気も大事

 

色んな現場で稼働したり仲間から話を聞いたりしてると、未だに過積載を甘く見てる元請けや荷主は沢山いるんじゃないかなと思います

 

自分自身が安全に運行するため、そして自分自身をしっかり守るため、荷物が積めるかどうかの部分だけではなく積載量の部分についても意識して運行して頂ければと思います。

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